20世紀初頭、イギリス製のリングです。
一石のクリソベリル、六石のローズカットダイヤモンドを
使用しています。
中央に配された淡い緑色のクリソベリルは、かつて
ヴィクトリア女王が有していたことからも分かるように、
19世紀ヨーロッパで人気を博していた宝石の一つです。
特にヴィクトリアン後期からエドワーディアンにかけて
好まれたのは、当時流行した繊細なデザインと、その
軽やかな色彩がマッチしたこともあるのでしょう。
一辺が約5ミリと大粒のクリソベリル。
元々の輝度の高さに加え、整ったスクエアカットや
石の上下、裏側からも多くの光が入るよう計算された
デザイン等、複数の要素によりその輝きと透明感が
最大限に引き出されています。
両脇の小さなダイヤモンドも、クリソベリルと煌めきや
色合いの調和がよく取れています。
同時にメインストーンの魅力を際立たせる役割も
担っており、合わせる宝石としてはまさに最良の選択と
いえるのではないでしょうか。
高さのある爪、レース風の隙間、大きく開けた石の裏側など、
宝石をより美しく見せるため地金に用いた工夫一つ一つの
完成度、そしてデザイン性が非常に高いところも、上質な
作品であることが分かる大きなポイントです。
イギリス・バーミンガムの18金を示すホールマーク有り。
デートレターのみ摩耗により判読ができません。
年代 1900年代初頭
国 イギリス・バーミンガム
素材 クリソベリル ダイヤモンド 18金(ホールマーク有)
サイズ 13号
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