アゲートとゴールドを使用したリングは、18世紀製の
大変古い作品です。
乳白の地に暗い朱赤と茶が斑模様を描くアゲート。
石そのものが持つ滑らかな光沢と個性のある柄を
際立たせるために、表面にはつるんとしたカボション
カットが施されています。
セッティングもまたアゲートの魅力によく合う、
飾り気のない金枠で留めたシンプルなものです。
リング部にはぐるりと彫りが入っており、名前を
記したと思われるアルファベットと、西暦、年齢を示す
"1779. AE* 22" の文字から、故人を偲ぶメモリアル
ジュエリーであることが分かります。
(* 一文字不明)
ゴールドの地金部分は200年以上の歳月を経る中摩耗し、
西暦の前に刻まれているであろう月と日にちは
すでに読み取ることができません。
それでもシャンクには、この時代のリングに見られる
優雅なカーブラインがしっかりと残っています。
長い年月とジョージアンジュエリー特有の趣、
作品の性質上備わる静けさとが相まって、得も言われぬ
重厚感を醸し出しているのでしょう。
年代 1779年
国 イギリス
素材 アゲート ゴールド
サイズ 12号
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