20世紀初頭製と推測されるブローチです。
ホワイト、イエロー二種のゴールドを使用し、ダイヤモンドを
あしらっています。
エドワーディアンからアールデコにかけてのこの時代には、
白色の金属を用いた繊細な透かし模様のジュエリーが
好まれました。
その多くには地金に極小の連続模様が刻まれ、中でも
こちらのブローチには、非常にレベルの高いものが
施されています。
肉眼では小さなぎざぎざ模様のように見えますが、ルーペで
確認すると、その一つずつの先端が僅かに丸みを
帯びているのが分かります。
凝ったオープンワークと端正なデザインも秀逸で、いかに
優れた制作者の手によるものかが窺い知れるのです。
中央には初期のブリリアントカットダイヤモンドをセット。
大変整った美しいカットです。
左右の地金部分にも計十石のローズカットダイヤモンドが
配され、ホワイトゴールドの白さに引き立てられ
きらきらと輝いています。
裏側に合わせた滑らかなイエローゴールドも、この頃の
作品らしい優美で洗練された印象です。
14金を示す "585" の刻印があります。
年代 1910年〜1920年頃
国 ヨーロッパ
素材 ダイヤモンド 14金
サイズ 約4.5cm×0.9cm
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