1959年製、クリスチャンディオールのネックレスです。
ラスター加工の施されたパールときらめくラインストーンが
全体を飾っています。
ラインストーンはイエロー、オレンジ、メタリックパープルと
シルバーカラーの四種類。
一般的なジュエリーではなかなか見かけない上品で個性的な
色合わせ、大きさも三サイズを使い分けています。
パールは球を半分にカットしたような形状で、高さを抑える
ことで、パールの華やかなラスターコーティングが目立ち
すぎないよう工夫されているのでしょう。
凝っているのは各パーツの色や形のみに留まりません。
トップはアシンメトリーに、後方の留め具へと繋がる部分は
シンメトリーにと変化を加えたパーツ配置、そのストーンの
組み合わせも少しずつパターンが異なります。
モチーフを重ね、あるいはぐっと立ち上げるような
立体的なデザインも、作品の存在感を際立たせます。
地金部分から個々に独立させ作ったモチーフを、一つずつ繋ぎ
合わせ製作しているため、着けると首元にしなやかに沿います。
女性を最上級に美しく見せる方法を熟知したディオールだから
こそ可能な細やかな計算と配慮が、随所より感じられます。
ラインストーンパーツ一つが金属部より欠損しています。
一部パールコーティングの剥げが見られますが
作品の完成度に与える影響は少ないものと考えます。
裏側に「Chr.Dior 1959」のサイン。
年代 1959年
サイズ 長さ約39cm(内アジャスター部3cm含む)
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