1800年代後期頃製と推測されるリングです。
ペアシェイプのガーネットを二つのハートに見立てリボンで結んだ、
ダブルハートのデザイン。
ガーネットは鑑別の結果 "アルマンディンガーネット" だと確認しています。
所謂一般的なガーネットの赤色はアルマンディンのイメージでしょう。
ただこちらのガーネットは少し紫やピンク味を帯び、アンティークでも
好まれることの多い "ロードライトガーネット" のような雰囲気です。
つるんとしたカボションカットによる艶、石の裏側からも光を通す
セッティングによる透明感は、ガーネットの華やかな色合いをさらに
際立たせ、モチーフの女性らしい印象とも大変良く合っています。
リボンとガーネットの周囲を飾るダイヤモンドは、二十三石の
シングルカットダイヤモンドです。
ダイヤモンドの輝きを引き立てるシルバーにセットされ、キラキラと
小さく輝きます。
ハートの周りにあしらわれたダイヤモンドをよく見ると、その台座が、
爪として石を支える役割も担っていることが分かります。
機能性と美しさを見事に両立させた職人のセンスが光る、注目ポイントの
一つです。
シャンクにはガーネットのレッドカラーと相性の良いゴールドを使用。
後方から前方へと流れるような植物を象り、だんだんと枝分かれしつつ
メインモチーフへと繋がる、なんとも洒落たデザインです。
宝石、色合い、モチーフ、さまざまな要素が、ロマンティックな
ヴィクトリアン後期頃のジュエリーらしい特徴を持ち合わせています。
シャンクに15金を示す刻印があります。
年代 1800年代後期
国 イギリス
素材 アルマンディンガーネット ダイヤモンド 15金 シルバー
サイズ 10号
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