Christian Dior ピンク×ゴールドメタル ネックレス

ヴィンテージDiorのネックレスです。
サインから1950年代、Diorとライセンス契約を結び
ジュエリーを製作していたデザイナー、MITCHEL MAERの
作品であることが分かります。

Diorのジュエリーには刻印に製作年が記されているものも
多く、作られた時期が比較的特定しやすい傾向にあります。
MITCHEL MAERの場合も同様に、1952年から1956年の間
ジュエリーを製造していたため、サインのある作品は
1950年代製だと考えられるのです。

Diorと英国との関りの深さは、顧客としてマーガレット王女
(エリザベス女王の妹)の名が真っ先に挙がることからも
明らかです。
1950年には姉妹、王室のためにロンドンの仏大使館で
私的なファッションショーまで開催しています。
1952年、Diorがイギリスで事業展開するにあたり、その重要な
英国市場向けのコスチュームジュエリー製作を担ったのが
MITCHEL MAERでした。

MITCHEL MAER作品の特徴は独創的で優雅なデザインと
緻密な作りにあると言えるでしょう。
ゴールド色のメタルにピンクのガラスを合わせたこちらの
ネックレスは、トップの揺れるフリンジが目を引きつつ、
控えめな色使いでシンプルにまとめられた作品に見えます。

地金の表面全てに刻み、または彫りのような模様を施し、
クロスモチーフはふっくらと、フリンジ部分は薄く
軽やかに仕上げられています。
各ストーンはしっかりとした爪でお花のようにセット。
クロスと四つのストーンを一つのパーツとし、独立した
それぞれを可動式に連ねていくのは、ネックラインに
美しく添わせるためでしょう。
アジャスター部分の輪にまで彫り模様をあしらう作品は
けして多くはありません。

大変に凝った細部をひけらかすことなく、実にさりげなく
見せる演出は、私たちの想像する "英国的な気質" と
どこか共通項があるようにも思えます。

留め具に "CHRISTIAN DIOR BY MITCHEL MAER" のサイン。

年代  1950年代
サイズ 長さ約39cm(内アジャスター部分約8cm含む)

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型番 dj22002
販売価格
289,000円(税込)
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