アンティーク ダイヤモンド ゴールド シルバー スワロー ブローチ

燕をモチーフにしたブローチです。
19世紀後期頃製と推測します。

全身にローズカットダイヤモンドを散りばめ、目には
ピンクレッドのルビーをセット。
軽やかに飛ぶ姿はリアルでもあり、どこか
アーティスティックな美しさも兼ね備えています。

顔や体、羽の先まで大小のダイヤモンドを飾り、
造形上石のセッティングが難しい箇所には、繊細な
シルバーの彫り模様や爪、枠を効果的に併用。
石と金属、その輝きの相乗効果により、あたかも全体が
ダイヤモンドで埋め尽くされているかのような
迫力が生まれています。

くちばしにくわえた葉、首にかけた封筒、それら小さな
アイテムの一つ一つにもダイヤモンドが煌めく
愛らしくも贅沢なデザインです。

ブローチの正面からはほぼモチーフしか見えませんが、
横から眺めると、2ミリ程度幅のあるゴールド板に
棒状のパーツを立てて設置し、その上に燕他のモチーフを
留めてあることが分かります。

裏側の支えをできるだけ見せない構造は燕の姿をより
前面に目立たせ、かつ装飾品としての強度も十分に保つ
高い技術力の表れなのです。


19世紀イギリス、ヴィクトリア女王の治世下で
製作されたジュエリーは、一般的に「ヴィクトリアン」と
呼ばれています。

ヴィクトリア期は1837年〜1901年、60年もの長期間に
及びます。
それだけの時間経過が物事に変化を起こすのは当然で、
もちろんジュエリーにおいても流行のデザインや素材には
大きな移り変わりがありました。

しかし同時に一貫したその時代特有のカラーもまた
存在しています。
メッセージ性を帯びたモチーフをジュエリーにし、
愛する人と贈り合うといった感傷的でロマンティックな
趣向は、まさにヴィクトリアンジュエリーらしい
特徴の一つだといえるでしょう。

春先に雌雄仲睦まじく巣作りをする燕は、幸福や
愛情の象徴。
愛する人の幸せを願い、あるいは海を渡り陸地へと
たどり着く燕の習性を船旅からの安全な帰還と重ね合わせ、
無事を願う気持ちを込め贈ったものなのかもしれません。

年代  1800年代後期
国   イギリス(推定)
素材  ダイヤモンド ルビー ゴールド シルバー
サイズ  約5cm×3.5cm

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型番 gj23004
販売価格
389,000円(税込)
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