19世紀後期頃製、ダイヤモンドとサファイアから成る
三つ葉のクローバーモチーフのスティックピンです。
葉の一枚は、ペアシェイプとマーキスシェイプを
合わせたようなユニークな形にローズカットを施した
ダイヤモンド。
ローズカットを構成する三角形のカット面一つ一つが
肉眼でもはっきりと分かります。
面積が大きく、また数も多いカット面に反射する光が
生み出す瑞々しく上品、かつ力強い輝きを眺めていると、
16〜17世紀に登場したこの古いカットが、現代でも
変わらず人々を魅了し続けている理由がよく分かります。
フラットな石の裏側はフォイルや金属で覆わず開放し、
セッティングには細く高さのある爪を使用。
正面からだけでなく横や裏、全方位から光を取り込み
際立つ透明感が、ダイヤモンドをさらに美しく見せるのです。
二枚の葉を象るオーバルシェイプのブルーサファイアも、
厚みのある質の良いものを用いています。
ダイヤモンド同様石の裏側をオープンにし、濃く鮮やかな
青にクリアで軽やかな印象を纏わせているのは、二種の
煌めきや存在感のバランスを考えてのことなのでしょう。
素材、デザイン、作者の技術やセンス、高いレベルで
全てが揃い初めて創り出される、大変上質な作品です。
現代製のキャッチをお付けいたします。
年代 1800年代後期
国 フランス(推定)
素材 ダイヤモンド ブルーサファイア ゴールド シルバー
サイズ モチーフ部約1.7cm×1.2cm
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