アールデコのリングです。
アーム内側、"14K(14金)" の刻印からアメリカ製と推定します。
中央にはブリリアントカットのダイヤモンドが一石、ふっくらと
立体感のある台座にセットされています。
台部分は直線と凹凸を組み合わせた、アールデコらしい
幾何学的なデザイン。
ダイヤモンドと相性のよいホワイトゴールドの装飾が
複雑な光の反射を生み、石を実際よりも大きく見せ、キラキラと
美しい輝きを最大限に引き出しています。
両脇の二石はシングルカット、こちらの台座もまた、縦横の
ラインがユニークです。
製作年代は1930年代後半から1940年代にかけて、アールデコ
後期の頃でしょう。
1920年代から美術、芸術界を席捲したアールデコ様式は、
後の世界大恐慌や第二次世界大戦といった社会的、経済的な
変革と共に、そのスタイルも徐々に変化していきます。
初期の贅沢で華やかな装飾性は落ち着き、機能性や視覚効果を
優先したデザインへと移行していくのです。
イエローゴールドとホワイトゴールドの鮮やかなコントラスト、
陰影と膨らみを巧みに利用したボリューム感の演出は
まさにこの時代の流れを反映したものといえるでしょう。
重厚でありつつ、透かしや打ち出し風の意匠を取り入れ
軽やかな着け心地も実現しています。
年代 1930年代〜40年代頃
国 アメリカ
素材 ダイヤモンド 14金
サイズ 14号
サイズ直しについて
当店ブログにて他の画像もご覧ください。